ミックスマスター小説【巨龍伝説 其の弐〜?】

門を守る戦いの中、華鈴は傷つき、戦えなくなってしまう

死を覚悟したその時、間一髪のところでルートが応援に駆けつけた

朧にダメージを負わされつつも何とかルートは倒した

ルートは傷つき、戦える状態でない華鈴に避難するように言う

戦えない状態だということを一番解っていた華鈴は無言で家のほうへ避難をし始めた

ダメージも受けたが虚の軍勢を除いた3つの軍勢を撃破したルート達

ルートは姉が向かった最後の軍勢、虚の軍勢の居る方角へ飛んだ

其の頃、アルテミスは一人、たった独りで戦い続けていた

終わる事の無い雑魚との戦い、倒しても倒しても沸いてくるモンスター

可愛さが自慢だったメイト達は既に戦いに負け、コアに戻ってしまった

ジールなどの回復アイテムは大分溜め込んでたがもう数セットしか残っていない

“・・・きついわね・・・流石にこんなに居るんじゃ双剣じゃ持たないかしら・・・”

アルテミスは汗を拭い、敵を斬り付け、薙ぎ払う

だがモンスター達は怯む事無く、確実にアルテミスを攻撃してくる

“仕方ないわね・・・双剣最強奥義・・・【アルテミシア】を使う時かしら・・・”

アルテミスは呟くと空高く飛び上がった

モンスターはここぞとばかりに突っ込んできていたため、互いに衝突してしまった

グシャッ、メキッ、鈍い音が響いた

アルテミスは重力による落下、更に空中で自分自身に縦の回転を加えた

“之で終わりよ!最強奥義!アルテミシア!”

衝突した衝撃で動けないモンスターたちに上空から

一直線に縦回転で剣の威力が増したアルテミスが落下してきた

着地の瞬間、着地点に居たモンスターは木っ端微塵に切り裂かれる

そう、アルテミスの奥義は自らの身体の一部をエネルギー体に変換し

そこから強力な回転を使い攻撃する能力

しばらく着地点で鈍い回転音を上げていたが次の瞬間、アルテミスが一気に加速する

一気にこれで片がつく、心の中に少しの油断が生まれた

そこを虚は見逃さなかった

僅かに角度をずらして隠していた回転の中心に虚が攻撃した

きゃあぁ!自身にかかった回転と虚の攻撃によりアルテミスは壁に叩き付けられた

がくんと身体が弛緩し、意識が遠のく、其の時、フルパワーではないものの

ノースのレクイエム・レイがアルテミスとモンスターの間を貫く

其の一筋の光を見、そこでアルテミスは意識を失った

制御リングが消え、双剣が弓に換装され、普段の姿になった

倒された姉の姿を見つけたサウスは言い様の無い怒りを始めて表に出した

“よくも・・・よくも姉さんを・・・うおぉぉぉぉぉ!!!!!”

サウスは虚に4種の武器全てを使い攻撃を仕掛ける・・・だが・・・

虚は軽くかわし、バカにしたような目でサウスを見下した後、指でサウスをピンッと弾いた

虚からすればハエを潰す程度の力、だが幼い体のサウスには巨大な振り子にぶつかった様な衝撃が走る

ドガンッ!姉の隣の壁にサウスが叩きつけられ、サウスも意識を失った

ノースは怯え、武器を落とした

ガシャッ、銃が地面に落ちる音がした、次の瞬間、言い様の無い悪寒に思わず背を向け逃げ出すノース

だが、逃げる人間を見逃す虚ではなかった

ザシュッ!虚のツメの一薙ぎ

背中に三筋の傷が走り、痛みでノースが声にならない悲鳴を上げる

“助けて・・・お兄ちゃん・・・・・・”

薄れ行く意識の中、そこに居ない兄に助けを求める、だが、無情にもその声は届かなかった

そしてノースも意識を失い、虚が敷地に侵入する

その後ルートが壊され、傷つき倒れた兄弟が居る南の門へたどり着く

“・・・遅かったか・・・くっ”

いくら神に仕えた血族とはいえ虚の攻撃をまともに喰らってそのままでは死んでしまう

ルートは虚の討伐よりも、兄弟の命を優先し、自身の分身、ドッペルゲンガーを作り出す

3人のルートのドッペルゲンガーは傷つき倒れた兄弟を一人ずつ抱え

空間移動符を使い、両親と華鈴が居る地下壕へワープした

“姉さん・・・ノース・・・サウス・・・俺はもしかしたらもう会えないかも知れない

だが・・・ここで虚を倒さなければ終わりだ・・・先に逝く事になっても許してくれよ・・・”

ルートは死ぬ覚悟を決し虚の動いた尻尾の跡、それを追う

次回、戦いが終わる

ルートは生き残れるのか

重傷を負ったアルテミスたちは助かるのか

虚に先祖の像を奪われるのか

乞うご期待

其の弐〜FinalBattleへ

其の弐〜?へ

小説部屋へ戻る

トップへ戻る
inserted by FC2 system