ミックスマスター小説【巨龍伝説 其の壱〜?】

ルートの実家に泊まる事となった華鈴

ルートの言う親のしつこさとは・・・

ルートは無言で目的地のほうへ歩いていく

華鈴もそれに従って黙って歩いていく

暫くするとセキュリティインターフェイスのある頑丈な門が見えてきた

ルートはそこのタッチパネルらしきものに手のひらを当てた

合成音声が認証し、門を開ける

“・・・いろんな意味ですごいわね、ルートの家って”

華鈴がボソッと言うと

“ま、恐らく俺が始めての2種類の武器を使える人間だからな・・・”

ルートがそう返す

暫くすると幼い女の子が走ってきた、妹のノースである

走ってくるとノースはルートに飛びついた

“いきなり飛びつくなんて反則だぞ?ノース”

飛びついてきた妹にそういうとノースは

“お兄ちゃんが帰って来るなんて久しぶりだもん!”

その無垢な返事を聞いてルートは

“ちっと飛びつくのは後にしてくれよな・・・客人もいるんだぞ?”

そのやり取りを見ていた華鈴は唖然としていた

“この人・・・?”

人差し指を加えながら華鈴のほうをむくノース

“はじめまして、ノースちゃん、堵倶徒 華鈴よ、よろしくね”

華鈴はさらっと自己紹介をした

“ところでノース・・・起き上がれないからどいてくれるか・・・?”

そのルートの声を聞くとノースはあわてて飛び退いた

玄関の方からもう二人、両親が歩いてきた

“ルート、その女性はお嫁かい?”

ルートの母がそう問う

“いや、たまたまマジリタで知り合った友達だよ”

ルートがそういうと

“なんじゃ、嫁じゃないのか・・・詰まらんのー”

ルートの父が言う

“女性連れてくるたびにお嫁お嫁ってうるさいんだよクソ両親!ぶった切るぞ?”

ルートが脅し文句を言うと華鈴は

“ちょ・・・ちょっとやめときなさいよルート!?実の親でしょ?”

華鈴は止めようと言葉をかけるが

“いやさ・・・これ位言わないと家にいる限りずっと聞かれるから・・・先に圧力掛けとかないと”

ルートがいつものことだ、と言いたい様に言う

“そうだよ、いつもしつこいんだよ〜私が男の子連れてきたらだんなさんだなんて・・・ひどいよ”

ノースの言葉を聴いて華鈴は思った“子の心、親知らず・・・”

“まぁ立ち話もなんです、上がって行ってくださいね”

剣を突きつけられ、両手を上げていた母が言う

“旨い物も用意しているぞ、どうせ泊まるんだ、沢山食べて行きなさい”

それを聞いてノースは大喜びで家の中へ駆けて行った

華鈴の肩をぽんとたたきルートが言った

“まぁ良くも悪くもこんな両親だ、さ、中にいって飯食おうぜ、腹減っただろ?”

華鈴はそれを聴くとうん、と返事してルートと家の中へ歩いていった

美味しい晩餐が終わり、ルートとその兄弟、そして華鈴は親が入れないセキュリティの部屋へ行った

“ここならあのうるさい両親も入ってこない、夜更かししたい時はいつもこの部屋だったなぁ”

懐かしげにルートが言う

“よくみんなでゲームしたりしてたね、今夜久しぶりにやる?”

ノースが聞く、ルートは

“んー・・・今夜はやめておこう、5人で出来るゲームは無いだろ?”

ルートがそういう、ルートには自分のほかに3人兄弟がいる

一人は妹のノース、ルートの事を慕ってる

もう一人は弟のサウス、ルートの事は慕ってないが人付き合いが上手く友達が多い

最後の一人は姉、アルテミスである

“華鈴ちゃん、ルートはどう?また無茶とかやってない?”

そうアルテミスが華鈴に聞く

“別に無茶してないと思うわよ?なんか物凄く強いし・・・”

ふぅーん、とアルテミスは意外そうな顔をして質問をやめた

“僕はサウス、華鈴さん、よろしくお願いします”

サウスが自己紹介をする

“私は堵倶徒 華鈴よ、サウス君、よろしくね”

サウスは名前を聞くコツを良く知っていた、名を聞くときはまず自分から名乗れと言う法則を・・・

ルートが何かに気付いたような顔をして窓を見た

“皆・・・何か聞こえないか?”

ルートが聞いたのは鈴虫が鳴くようなきれいな鳴き声

“私がミックスで作った角大将たちね、私の角大将は強いわよ〜”

ノースが得意げに言う、そこへサウスが割り込む

“僕のパヤパヤ達じゃないかな?あいつらも良く鳴くし”

サウスも牧場にメイトを放していて自由にのびのび過ごさせている

野生のモンスターが居ないのは牧場で放し飼いされているメイト達が勝手に入ってきたモンスターを倒しているからである

牧場の中には他にもネオイモンや真マメモンの姿もある

“やっぱりすごいわね・・・ルートの家って”

ルートの家のスケールの大きさに唖然とする華鈴

だがまだまだルートの家は広い、まだ何があるかわからないのだ

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