ミックスマスター小説【巨龍伝説 其の弐の?】

牧場にいるモンスター達だけが気づいた気配

それを感じたのかルートは兄弟だけを連れ地下へ向かった

暗く、湿った長い階段

ただひたすらに下る、アルテミスがルートに問う

“こんな地下階段が家にあるなんて・・・この先には何があるの?”

その問いにルートが答えた

“・・・わが祖、ロードの妻、フェレスト・ウォルスは神に仕えてた人であって人でない者

それがこの俺の・・・俺たちの家系には代々特殊な力が備わっている理由だ”

サウスが口を開く

“でも僕たちは能力を覚醒してないよね、それが今から行くところに関係があるのですか?”

ノースがその質問にツッコミを入れる

“ばかねぇ、関係あるからいくんじゃないの”

ルートは笑いながら言った

“ははは、その通りさ、今から行く場所で能力を半強制的に覚醒させる

それである程度の能力を引き出せる、後は自分次第だ”

そう話を続けていると

ひとつの超規模魔法陣が描かれた部屋へ出た

そこに照明はなく魔法陣の光で照らされている

その部屋には魔法陣のほかには祖先のロード、そしてフェレスト・ウォルスのブロンズ像が置いてあるだけである

ルートが口を開く

“俺は既に飛行能力、【フライング】を覚醒させた、ある程度までの能力ならここで引き出せる

引き出し方は簡単だ、魔法陣の中心に立ち、しばらくの間目を閉じ立つだけだ”

アルテミスが口を開く

“さっきから上でモンスターたちが騒いでるけど・・・何が起こってるのかしら・・・”

ルートが質問に答える

“今空を見回っているコンドルからの通達だ、朧、虚、フェザー、ディブルィ等

各種族の超巨大モンスターが軍勢を率いてここへ向かってきている

狙いはおそらくロードとフェレスト・ウォルスのブロンズ像だ

そしてここへ来た目的は俺たちの能力を限界まで引き出し、やつらを倒すことだ”

ルートは真実を述べ、目的を言った

ノースが質問をする

“この魔法陣じゃある程度までしか引き出せないんでしょう?

限界まで引き出すにはもっと多角形で構成された魔法陣が必要なはず・・・”

ルートがそれに答えた

“今から祖先のブロンズ像を移動させる、その下に特殊なゲートがあってその下に

更なる能力を引き出す魔法陣があるんだ”

そういってルートはブロンズ像の台を押し、六角形でホワイトの縁取りのゲートが現れた

そのゲートが開くと位置転移魔法が発動し、下の部屋へ移動した

その部屋では魔法陣が金色に輝き、部屋がまぶしいほどだった

ルートがその魔法陣の中心へ行き、目を閉じた

もちろんアルテミスたちは気を感じることができる、すぐにルートの気の増大に気づいた

“すごい・・・これが覚醒途中だなんて・・・”

アルテミスが驚いたような声で言う

しばらくして、ルートの周りに電撃が走る

そしてルートの容姿にも変化が起こった

両手両足には力を制御するための金色のリングが4つ、背中に3対の翼が現れていた

“これで俺の能力は限界まで引き出された、背中の翼がフェレストの子孫の証だ”

その後、アルテミス、ノース、サウスも能力を引き出した

姿はほぼ同じだがリングの数に違いが出ている

“私のリングは8つのようね、両手両足に2個ずつ・・・”

そういったのはアルテミス、やはり一番年上と言うことなので能力も強いようだ

“私は4つね、だけど両手に2つずつだわ”

そういうのはノース、やはり年少なため少し少ないようだ

“僕はリングがないみたいだね・・・”

更に続けてサウスが言う、サウスは一番年少なため制御リングが不用だった様だ

ルートが護符を使った、それは【移動護符 ポーテーション】だった

全員が光に包まれ気づいたときには牧場まで戻ってきていた

次回、いよいよモンスター軍団との戦いが始まる・・・

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